糖尿病
ホルモンの異常の病気です
「糖尿病」とは 「インスリン」というホルモンの不足や、働きが悪くなることで、血中のブドウ糖(血糖)が多くなりすぎた状態(高血糖)が、長く続く病気です。
インスリンとは?
「インスリン」とは、血糖を下げる働きのホルモンで、すい臓から分泌されます。
「インスリン」は血管から細胞(肝臓や筋肉など)へ、糖を運んで、血管の中の糖の値を下げてくれます。
しかし何らかの問題で、不足したり働きが悪くなることで、血糖が正常に保てなくなります。
糖尿病の恐ろしい「合併症」について
長期間高血糖が続くと、血管がもろくなり、それが原因で様々な合併症が発症します。
合併症は大きく2つに分かれます。①細い血管が障害されるものと②太い血管が障害されるものです。
糖尿病は、合併症の発症や進行を遅らせることがとても大切です。高血糖状態は、合併症を発症・進行させてしまうので、血糖値を良い状態に保つ必要があります。(検査でのヘモグロビンA1c 7.0以下)
血糖値を良い状態に保つには?
①運動療法
②食事療法
③薬物療法
が血糖値を良い状態に保つ基本です。
どんな治療をするの?
糖尿病の状態を調べるには、検査が必要です!
糖尿病の方はからだの状態に合わせていくつかの検査を行います。
例えば、体重・血圧を定期的に測定したり、糖尿病の注射薬を使用しているかたは、自己血糖測定をしたりします。
これらの結果から食事や運動で気をつけることがわかったり、使うお薬を決めたりします。
検査用語について
[基準値] 空腹時70~110㎎/dL
- 血液中のブドウ糖濃度を表しています。
- 100~110㎎/dLは正常高値といい、将来糖尿病を発症するリスクが高いなど、注意が必要です。
- 空腹時とは、前の食事から約10時間経過した時間のことで、お腹が空いている時、ではありません。
[基準値] 4.6~6.2%(NGSP)
- 赤血球の赤い色素ヘモグロビンは、全身に酸素を運ぶ働きをしています。HbA1cはヘモグロビンにブドウ糖が結合したものです。赤血球の寿命が1、2か月と言われているので、過去1~2か月の血糖状態を反映しています。
[基準値]陰性(-)
- 尿の中に排泄されるブドウ糖のことで、高血糖状態では血液中のブドウ糖が尿の中に排泄されます。血糖値170㎎/dL前後を超えると尿糖が陽性になります。
- 糖尿病を診断するための検査で、10時間以上の絶食の後に、75gのブドウ糖を溶かした水(サイダーみたいな味がします)を飲んで、その後の血糖値の変動を見ます。
- ブドウ糖を飲んだ2時間後が140㎎/dLなら正常型、140~200㎎/dLが境界型、200㎎/dL以上は糖尿病型となります。
- 空腹時の血糖値が基準値範囲内でも、食後の血糖値が高い場合は、将来、糖尿病になる危険性が極めて高いので注意が必要です。
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